老後生活で家賃を払えない人はどうなる?老後資金の準備に必要な3つの対策方法
今回のテーマは、「老後生活で家賃を払えない人はどうなる?老後資金の準備に必要な3つの対策方法」についてわかりやすく解説します。
実は、老後生活になってから家賃が払えないという事態が起こりうる状況や、老後資金の準備に必要な3つの対策方法をお伝えいたします。
あなたは、老後生活の住居を「持ち家」または「賃貸」のどちらで考えていますか?
少子高齢化が進み、日本の人口が毎年徐々に減少しているの対して、特に地方は住宅の供給が増加し部屋余りの時代が到来しています。
ロナ禍の影響と高速ネットワーク回線の安定によって、2020年から急速に在宅ワーク(テレワーク)が増えたこともあり、地方にいながら仕事ができる環境がだいぶ揃ってきました。
常に世の中の変化している中で、老後は持ち家を持たずに、都心ではなく地方に移住して、賃貸住居で過ごそうと考えている人も増えてきています。
老後生活を悠々自適に過ごそうと考えている人の反面で、老後の貧困問題がニュースや新聞で取り上げられることもあり、「老後に家賃が払えなくなってしまったらどうしよう?」という不安を抱えている人も少なくありません。
この記事のテーマである【老後生活で家賃を払えない人はどうなる?老後資金の準備に必要な3つの対策方法】では、老後は持ち家ではなく賃貸を検討しているのであれば、万が一老後に家賃が払えないという事態を避けるための対策方法についてまとめているので、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
老後生活で家賃が払えない人が増えている理由
近年、老後生活で家賃が払えない高齢者が増えてきているのです。
老後生活に家賃を払えなくなる人の多くは、家族・友人・近所付き合いがなく、ひとりで生活している高齢者なのです。
総務省統計局が発表している「令和2年 国勢調査」では、高齢者の約5人に1人が独居で、独居高齢者の3割以上が賃貸暮らしです。
老後世代の二人以上の世帯の持ち家率は9割であることを考えれば、独居高齢者の賃貸率は圧倒的に高いという事実なのです。
しかし、持ち家や十分な貯金を備えていたにも関わらず、なんらんかの事情で持ち家も貯金も全て失ってしまい、賃貸住宅の家賃する払えなくなってしまったというケースも少なくありません。
老後生活は、病気によって入院期間が長くなってしまい多額の入院費がかかってしまったり、子どもや孫への思わぬ出費、高齢者を狙った悪質な詐欺に引っかかってしまったりと、あなたが想像超える思いもよらないところで、大幅に貯蓄しておいたお金を失ってしまう可能性も無きにしも非ずなのです。
万が一の事態が起きたことで、急展開で老後生活が困窮してしまう高齢者も少なくないのです。
老後生活で家賃が払えないと老後自己破産になる可能性が高い
老後生活で家賃が払えないと、老後自己破産になる可能性が非常に高いです。
老後自己破産とは、生活保護水準以下の収入で生活し、破産状態に陥っている高齢者のとこを指します。
家賃が払えないと当然住んでいる家(マンション・アパート)から追い出されてしまうので、一気に路頭に迷い、ホームレスになる高齢者もいます。
また、日々の日常生活にも困窮しているので、3食の食事をとることすら困難な状況になっているのです。
近年、日々の食事をとることすらできない貧困や、レジ袋有料化でマイバックによるスーパー・コンビニ(小売店)などで、高齢者の万引き(窃盗)が増加しています。
法務省が発表している「令和4年版 犯罪白書 第4編」によると、高齢者の犯罪検挙人数は、平成20年に4万8,805人のピークを迎え、その後は高止まり状況であったが、平成28年から減少し続けており、令和3年は4万1,267人ですが、1年間で4万人程度の高齢者が犯罪を引き起こしているということです。
高齢者の犯罪検挙人員で最も多いのが、万引きと万引き以外の窃盗(無銭飲食など)をまとめて窃盗で検挙されているケースです。
実例として、高齢者が万引きする商品は、スーパー・コンビニのお惣菜コーナーの弁当・パン・缶詰・食材・お菓子だったり、牛丼店・ファミリーレストラン・カラオケボックスで食べたい物をお腹いっぱい食べた後に代金を支払わずに逃げたり、支払いできないから「警察を呼んでくれ!」というケースもあり、日々生きるために食べ物を盗んでいることが多いのです。
あなたが犯罪に手を染めてしまう前に、老後自己破産にならないための対策を現役時代の今から行動していくことが大切になります。
老後生活で家賃が払えなくなった場合の対処方法
老後生活で家賃が払えなくなった場合の対処方法は、生活保護を受けるという方法があります。
あなたの地域によって生活保護の受給条件が異なりますが、おおむね次の条件を満たしていれば生活保護を受けれる可能性があります。
- 年金・生命保険・その他で国の手当を活用しても生活費をまかなえない。(一緒に暮らしている人の合計収入が生活基準額以下であるかないか?)
- 病気や怪我などで働けない状況にある
- 家賃を滞納している
- 医療費を支払えない
- 貯金がない状態で失業している
- 換金できる資産は全て売却済である
上記の条件は、どの世代にも当てはまることですが、再就職の難しい高齢者においては、生活基準額の条件が達しいれば、生活保護の受給資格を得られる場合が高いです。
厚生労働省が、憲法25条で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活」を営むために必要な金額を算出した世帯ごとの「最低生活費」のことです。
基本的には、『最低生活費=毎月支給される生活保護の額』になりますが、年金等による収入がある場合には、その金額分が支給額から除外されます。
高齢者の中には、生活保護の受給条件を満たしており、日々の生活が困窮しているにも関わらず「生活保護を受けるのが周囲の世間体を考えて恥ずかしい!」と生活保護の受給しない人もいます。
しかし、生活保護水準以下で生活する老後自己破産者は、日本人として最低限の生活を生きていくのも困難な状態ということです。
もし、あながが老後生活で家賃が支払えなくなった場合は、あなたの住んでいる市区町村の福祉事務所に行きケースワーカーに相談し、生活保護申請して受給することも考えておきましょう。
老後資金を準備するために必要な3つの対策方法
老後資金を準備するために必要な対策方法は、次の3つです。
実際に、「老後資金をどのように準備していけばよいのか?」について、本・雑誌・WEBサイト(ブログ)・YouTube動画など、たくさんの情報が存在するの中で、わかりづらく判断しにくいですよね。
しかし、たくさんの情報を精査した上で、行動しなくては何も変わりません。
まずは、あなたの老後生活に必要な資金を知ることから、始めていくことから行動していきますよう。
老後資金を準備するために必要な3つの対策方法について、1つずつ詳しく確認していきましょう。
老後資金を準備するために必要な対策方法1:老後生活にかかる資金を把握する
老後資金を準備するために必要な対策方法1つ目は、老後生活にかかる資金を把握することです。
「老後生活にいくらぐらい資金が必要か」について、あなたは把握していますか?
【老後生活の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説】の記事で詳しく深掘り解説していますが、老後に最低限必要な貯金額は、夫婦世帯で2,820万円、独身者世帯で1,750万円となっています。
老後最低限必要な貯金額は、持ち家でローンを完済していることを前提とした貯金額になりますので、賃貸の場合は老後最低限必要な貯金額に賃貸料が加算されます。
例えば、月額7万円の家賃を25年間支払い続けていく場合、
月額7万円 x 12ヶ月 x 25年間 = 2,100万円
2年1回家賃更新料金7万円 x 12回 = 84万円
賃貸の場合は、25年間で2,184万円程度かかります。
もう少し家賃を下げて、月額5万円の家賃を25年間支払い続けていく場合、
月額5万円 x 12ヶ月 x 25年間 = 1,500万円
2年1回家賃更新料金5万円 x 12回 = 60万円
賃貸の場合は、25年間で1,560万円程度かかります。
さらに、都心では地方だったら、月額3万円の家賃を25年間支払い続けていく場合、
月額3万円 x 12ヶ月 x 25年間 = 900万円
2年1回家賃更新料金3万円 x 12回 = 36万円
賃貸の場合は、25年間で936万円程度かかります。
上記のように、あなたの老後生活にかかる資金を把握することで、現役時代の今から老後に向けた資産計画を立てる行動が大切になります。
老後資金を準備するために必要な対策方法2:現役時代から前倒しで貯金する
老後資金を準備するために必要な対策方法2つ目は、現役時代から前倒しで貯金することです。
あなたが賃貸住宅に住むと決めている人は、持ち家のローンの支払いがない分を貯蓄に回して、しっかり老後の生活資金を準備していきましょう。
老後の年金受給額の平均月額は、国民年金が56,368円、厚生年金が145,665円です。
【老後の貯金はいくら必要?独身者と夫婦での違いを徹底解説】の記事で、老後の最低日常生活費は、夫婦で月額平均23.2万円、独身者で月額平均14万円と解説していますが、最低日常生活費には家賃は含まれていません。
ぜひ、多少無理が効く現役時代に前倒しして貯金をしていくことをおすすめします。
老後資金を準備するために必要な対策方法3:資産運用を始める
老後資金を準備するために必要な対策方法3つ目は、資産運用を始めることです。
あなたは、資産運用という聞くと、危険なイメージを持っていませんか?
しかし、病気で長期入院になったり、子どもの生活費も負担しなければならなくなった場合、老後など、老後に思いもつかなかった出費が訪れるケースに見舞われる可能性が無きにしも非ずです。
老後は収入源を増やす機会も限られてしまうので、貯金が底をついてしまえば、老後自己破産になってしまいます。
老後自己破産という最悪な状況を最小限に止めるためには、老後のために貯蓄している資金の一部を資産運用に回してみることをおすすめします。
【まとめ】老後生活で家賃が払えないと老後自己破産の危機を今から老後資金の準備でリスク回避!
【老後生活で家賃を払えない人はどうなる?老後資金の準備に必要な3つの対策方法】について、私の経験と共に解説してきました。
老後を賃貸住宅で生活しようと検討している人の最大のリスクは、老後に家賃が支払えなくなる可能性があるということを忘れてはいけません。
もちろん、家賃が払えなければ、住む家を失い路頭に迷い、ホームレースになってしまう可能性さえもあります。
また、老後に収入源を増やそうと思っても、老後は肉体的劣れもあり、労働力として働ける機会が極端に限られている上に、住居がなければ就職先を探すのも大変困難です。
最悪、老後自己破産にならないためにも、老後生活のために十分な資金を現役時代の今からしっかり準備していくことが重要になってきます。
今回、お伝えした上記の「老後資金を準備するために必要な3つの対策方法」を参考にして、あなたが描く豊かで悠々自適な老後生活を過ごすための計画を立てて、行動していきましょう。
最後に、「老後生活で家賃が払えない!」と事態を心配するより、現役時代の今だからこそ収入源を複数作る行動をやってみることを強くおすすめします。
【老後の資産運用(投資)に失敗しないポートフォリオと借金を負わないおすすめ方法】で、詳しく深掘りしているので、ぜひ読み進めてみてくださいね。