中小零細企業の退職金はいくら？退職金制度の平均相場と税金を徹底解説

今回のテーマは、「中小零細企業の退職金はいくら？退職金制度の平均相場と税金を徹底解説」についてわかりやすく解説します。

あなたは、現在、中小零細企業に勤務していて、「退職金がいくらぐらい貰えるのか？」「退職金制度や税金がどうなっているのか？」といった疑問を徹底解説していきます。

中小零細企業で働く人にとって、老後資金の柱にしようと考えている退職金について、現役時代の今から不安を抱えている人も少なくないのではないでしょうか？

テレビや新聞等で、「退職金の平均金額2,000万円」といわれていますが、中小零細企業の退職金は大手の大企業の約半分程度しかもらえないということです。

日本国内の企業の9割が中小零細企業といわれている中で、退職金が少しでもらえるなら優良企業の方です。

実際には、退職金がもらえない中小零細企業もあります。

つまり、日本人の大半は、今回の記事の状況にあてはまると言っても過言ではありません。

この記事のテーマである【中小零細企業の退職金はいくら？退職金制度の平均相場と税金を徹底解説】では、中小零細企業の退職金制度を知った上で、あなたの老後に向けた計画に役立つ内容にまとめているので、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

中小零細企業の退職金はいくらぐらい？

中小零細企業に勤務していた場合、退職金はいくらぐらいもらえるのか気になりますよね。

または、勤続年数やベンチャー企業によっては１円ももらえない中小零細企業で働いているかもしれません。

あなたは「あなたが勤務している会社の退職金制度がどのようになっているのか？」知っていますか？

本来であれば、入社前に退職金について確認しておくことが大切なのですが、既に正社員と働き始めてからでも、今からでも退職金の有無と併せて確認しておくことをおすすめします。

実は、中小零細企業の退職金制度は、企業ごとによって大きく異なっているのです。

あなたの勤務している会社の退職金制度を調べる方法や、中小零細企業の退職金の平均金額や退職金にかかる税金、中小企業退職金共済など、中小零細企業の退職金にまつわる疑問を1つずつ解決していきましょう。

中小零細企業の退職金制度はどうなっているの？

中小零細企業に限らず、退職金の有無は会社の裁量にまかされているのです。

つまり、退職金制度自体が会社の規模や経営方針による差が大きい制度となっているということです。

また、退職金が支給されない会社は、4社に1社と非常に高い割合で存在しています。

中小零細企業の場合、会社単独の力では退職金制度を設けることが難しいことがほとんどなので、退職金制度を設けていない会社があったり、国から助成のある中小企業退職金共済会(中退共)

を利用している会社があります。

退職金制度は、会社により様々なので、まずはあなたの勤務している会社の退職金制度について調べることから始めてみましょう。

退職金制度を調べる方法については、もう少し読み進めたところで詳しく解説しています。

すぐに、退職金制度を調べる方法を知りたい方は、こちらをクリックしていただければジャンプします。

中小企業退職金共済会(中退共)とは？

中小企業退職金共済会(中退共)とは、独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部(中退共)が運営している、中小企業退職金共済法に基づき設けられた中小企業のための国の退職金制度なのです。

中小企業退職金共済制度（以下、中退共制度）は、独力では退職金制度を設けることが難しい中小企業について、事業主の相互共済の仕組みと国の援助によって退職金制度を設け、中小企業で働く方々の福祉の増進を図り、中小企業の振興に寄与することを目的としています。

引用元：厚生労働省「中小企業退職金共済制度（中退共制度）」

中小企業退職金共済制度(中退共制度)は、節税対策や国からの助成があることなどのメリットがあります。

しかし、従業員が短期で退職した場合には、退職金が支払われないにも関わらず掛金も戻ってこない、掛金の減額や退職金の減額が面倒であることなどのデメリットもあります。

中小企業が全て中小企業退職金共済制度(中退共制度)に加入しているわけではありませんので、あなたの会社の退職金制度を調べておくことが大切になります。

中小零細企業の退職金の平均金額とかかる税金は？

中小零細企業の退職金の平均金額は、大学卒で1,091万円、高校卒で994万円です。

東京都産業労働局が公開している「中小企業の賃金・退職金事情(令和４年版)」によると、定年まで勤めた場合の退職金モデルの金額は次のようになっています。

勤続年数30年の退職金モデル

【参照・引用元：東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和４年版)」モデル退職金】

主な加入者が大企業である日本経済団体連合会と東京経営者協会が2022年に発表した「2021年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると、退職金の平均金額は2,000万円を超えているので、大企業との間には1,000万円近くの格差があることがわかっていただけると思います。

さらにいうと、ほとんどの企業が中小企業および零細企業といわれる小規模事業者であることを考えると、退職金が2,000万円も支給される人は、ごく一部の社長や役員であると考えられます。

退職金にかかる税金は、支給される退職金から退職所得控除を差し引きした金額の50%に対して、所得税と住民税がかかります。

さらに、【 退職金2,000万円にかかる税金と手取りはいくら？老後自己破産を防ぐ賢い使い方】でより深掘りしているので、ぜひ読み進めてくださいね。

勤務先の会社の退職金制度を調べる方法は？

「現在、あなたが勤務している会社で退職金制度を導入しているのか？」を調べる方法は、就業規則を調べれたり、会社の労務関連(総務部・人事部・経理部・法務部)の担当者がいれば聞いたり、直接社長に確認することができます。

会社のルールがまとまっている就業規則は、基本的に社員なら誰でも簡単に確認できます。

就業規則には、退職金についても記載されているので、金額や支払い日は就業規則に基づいて決定されます。

就業規則を確認する方法がわからない場合は、会社の労務関連の担当者に聞いてみることをおすすめします。

会社の経営状況によっては、就業規則が変更されている場合もあるので、あらためて確認しておくことも大切です。

また、毎月の給与明細書からでも、退職金制度の有無について、わかる場合があります。

給与明細書に、「企業年金掛金・退職金掛金・確定給付掛け金」などの欄が設けられている場合は、退職金制度に対して社員負担があることを示しています。

中小零細企業の退職金を老後のために備えよう！

中小零細企業の退職金がもらえるのであれば、老後のために備えてくことが大切になります。

2022年に発表された厚生労働省の「簡易生命表(令和3年)」によると、2021年の日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳と、過去最高を更新した2020年と比較して、男性は0.09歳、女性は0.14歳下回りました。

仮に、退職年齢を60歳としても、20年～28年と長い老後生活を考えると、退職金と年金だけでは心配になりますよね。

老後にお金のことで困らないためにも、退職金がもらえるのであれば、しっかり退職金の使い道を考えることが重要なポイントになります。

老後にお金のことで困らないための方法について、1つずつ解決していきましょう。

老後にかかる資金はいくらぐらい必要なの？

60歳からの老後生活を25年として考えた場合に、かかる最低限の生活資金は、夫婦世帯で2,820万円、独身者世帯で1,750万円です。

中小零細企業の退職金の平均金額は、大学卒で1,091万円、高校卒で994万円となります。

退職金と受給される年金を合わせても老後資金としては足りない状況です。

もちろん、ケチケチした節約生活で老後を過ごすというなら、問題はありません。

しかし、悠々自適な老後生活をケチケチした節約生活を過ごしたくはないですよね？

では、退職金と年金をあてにせずに、「老後生活を過ごすには、どうするべきなのか？」についてお伝えします。

現役時代にできるだけ貯金や資産運用をして、さらに資金を用意しておくことで、豊かで悠々自適な老後生活にすることです。

【 老後は年金だけで生活できる？国民と厚生年金の違いから受給額まで徹底解説】でさらに詳しく紹介しているので、ぜひ読み進めてくださいね。

現役時代から老後に備えて、退職金の資産運用方法

年金制度の崩壊が叫ばれている今、実際は年金制度が崩壊する確率は少ないですが、年金以外の自立した資産を現役時代にどれだけ確保できるかが、老後を豊かで悠々自適に生き抜くための必須事項なのです。

しかし、現実的に現役時代は子供の教育費や住宅・車のローンなどで出費がかさみ、毎月コツコツと老後資金のために貯金していくことも難しいのが本音ですよね。

現役時代の難しい状況の中で、老後資金の一部を資産運用し「お金に働いてもらう！」という考え方が非常に重要となってきます。

退職金は老後にまとまった資金となるので、退職金の一部を資産運用に回していくことで、貯蓄を減らすリスクを抑えることにも繋がります。

【 退職金2,000万円にかかる税金と手取りはいくら？老後自己破産を防ぐ賢い使い方】の記事でも詳しくお伝えしていますが、まずは退職金と年金を合わせた老後のライフプランシミュレーションを活用しましょう。

資金の運用方法には多数あるので、あなたにあった資産運用方法を選択し、安定的な収益を確保していくための計画を立てていくことが大切になってきます。

中小零細企業の退職金を資産運用するコツを知ろう！

中小零細企業の退職金を資産運用するコツは、退職金の一部を分散投資することです。

どのような投資であっても、少なからずリスクが存在することを理解した上で、自己責任で投資してくださいね。

老後のまとまった資金である退職金を全て投資にぶっ込んで失敗してしまっても、退職金は戻ってこないどころか、借金を背負ってしまうことも考えられます。

退職金を全て投資に回すのではなく、退職金の一部は貯蓄として残しつつ、残りを資産運用に活用しましょう。

また、高齢者の場合、安定的な収益が最も重要になるので、投資を分散させることも大切になります。

具体的な分散投資の方法は、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人「基本ポートフォリオの考え方」が2014年まで採用していた旧資産配分を参考に、『国内債券60％、国内株式12％、外国債券11％、外国株式12％、短期金融商品5％』を目安に運用していくのもありです。

【老後の資産運用(投資)に失敗しないポートフォリオと借金を負わないおすすめ方法】で、より深掘りして解説しているので、ぜひ読み進めてくださいね。

【まとめ】中小零細企業の退職金は少額なので、現役時代から老後のための資金準備は必須！

【中小零細企業の退職金はいくら？退職金制度の平均相場と税金を徹底解説】について、私の経験と共に解説してきました。

退職金の平均金額は2,000万円といわれていますが、中小零細企業の退職金の平均金額は、大学卒で1,091万円、高校卒で994万円です。

中小零細企業の退職金と年金だけで、豊かで悠々自適な老後生活を過ごすことは正直厳しいでしょう。

25年前後の長い老後生活をケチケチ節約生活を過ごしたくないのであれば、退職金と年金以外に老後の資金準備を現役世代のときに、しっかり考え行動することが必須なのです。

また、退職金制度を設けていない会社も増えているのでも事実なので、今あなたが勤務している会社が退職金制度の有無を至急確認しておくことも大切になります。

いざ、あなたが60歳を迎え退職するときになって、「老後生活を退職金をあてにしていたのに、うちの会社には退職金制度がなかった！」という悲惨なことが起きないためにも早めに確認しておきましょうね。

あなたの会社の退職金制度が、「どのようなものになっているのか？」や「中小企業退職金共済会を利用しているのか？」など早めに調べて確認した上で、今からできる老後生活を豊かで悠々自適に過ごすための対策を施していくことが大切になります。

老後に安心した日常生活を過ごすためにも、現役時代できる資金準備をして老後に備えていきましょう。

最後に、仮に退職金がもらえない会社に勤務していても、高速インターネット時代なのでパソコンがあれば、何歳になっても収入源を増やすことは可能ですが、中長期的な明確な戦略と継続力を持ち、諦めな精神力で稼ぐ力を身につけることもできます。

結局、あなたの人生なので、「あなた自身が諦めるか？諦めないか？」のどちらを選択するかだけで老後生活を激変させることができるということです。

あわせて【退職金なしの会社で働いている人が老後のために今すぐできる5つの対策方法】を読み進めてくださいね。

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iFXmafia編集部

ノブヤマ

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